読書:生涯投資家 村上世彰

投稿者: | 2017-12-27

あらすじ(Amazonから引用)

「お金儲けは悪いことですか?」
2006年6月、ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引を行った容疑で逮捕され、のちに執行猶予つき有罪判決を受けた村上ファンドの村上世彰氏。逮捕間際に言ったその言葉が注目された。以後、表舞台から姿を消したが近年株式取引の世界に復帰。その動向が注目されている。
本書は、その村上氏の最初にして最後の著書であり、半生記であり、投資理念の解説書でもある。灘高―東大法―通産省を歩んだエリートがなぜ投資の世界に飛び込み、いったい何を試みたのか。ニッポン放送、阪神鉄道、東京スタイルなどへの投資において、いったい何があったのか。その投資哲学、日本企業、日本の経営者たちへの見方はどうなのか。そして今後何をしようとしているのか。
村上ファンドを率いて日本に旋風を巻き起こした著者が、その実像と思いを自ら書き上げた話題作。

目次)
はじめに――なぜ私は投資家になったか
第1章 何のための上場か
第2章 投資家と経営者とコーポレート・ガバナンス
第3章 東京スタイルでプロキシーファイトに挑む
第4章 ニッポン放送とフジテレビ
第5章 阪神鉄道大再編計画
第6章 IT企業への投資――ベンチャーの経営者たち
第7章 日本の問題点――投資家の視点から
第8章 日本への提言
第9章 失意からの十年

村上さんの自伝です.
主な内容はいわゆる「村上ファンド」でやってきたことを当事者目線で語っています.面白い.

彼の主張通産省時代から常に一貫しており,それは「日本の株式市場におけるコーポレート・ガバナンスの浸透と徹底」です.

コーポレート・ガバナンスの浸透と徹底を会社の上場を軸に考えていて,つまり
①株式の流動性が上がり,株式が換金しやすくなること
②資金調達がしやすくなること
逆にこの2つが必要のない会社は上場する意味はないそうです.そういう会社はMBOすることを推奨しています.

また,上場している以上は会社は株主のもので,株主の価値最大化に徹するべきだと.
(奇しくもホリエモンも同じようなことを言っていたのを思い出しました)
本を読んでいると随所にホリエモンの名前が上がっており,家族ぐるみの付き合いをするほど仲が良いようです.

まあ,やっぱりこういう優秀な人を日本市場から排除したのは間違いだったんじゃないでしょうかね.

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