研究内容

Contents

知的財産の評価手法拡張を目指したビッグデータ基盤構築

企業の評価には通常財務諸表を用いた分析が客観的かつ一般的です.しかしものづくり企業は実際には技術力などの「無形の力」を使って付加価値を生み出しており,現在のところこの無形の力を客観的に測ることは非常に困難です.

そこで我々は知的財産(特許,意匠,商標,著作物等)や組織能力といった「無形の力」に着目し,これらを評価するための手法の開発や仕組みづくりを行っています.

具体的にはデータベース・システム(RDBMS,NoSQL型DB,ETL処理)開発,BI(Business Intelligence)システム開発,データ基盤を利用した定量分析等を行っています.

自動車消費者潜在ニーズの調査および解析

Connected(コネクティッド),Autonomous/Automated(自動化),Shared(シェアリング),Electric(電動化),いわゆるCASEは今後,自動車(モビリティ)産業に変革をもたらすでしょう.従来の自動車を売って利益をあげるビジネスモデルから,モビリティに関わる全てのサービスを提供するというビジネスモデルへの転換であり,我が国での主要産業である自動車産業では,生き残りのために早急な変化が必要です.

しかしながらCASEを見据えた消費者ニーズの発掘は,現在ほとんどされておらず,具体的にどのようなニーズが有るのかは未だ解明されていません.そこで,計算機を用いて,次の課題解決に取り組みます.

1.CASEを軸とした最新テクノロジーの情報収集と分析
2.顧客が事業計画で活用できる制度の高い市場予測データの提供
3.モビリティ業界を超えたネットワークと次世代ビジネスの創出しかしながらCASEを見据えた消費者ニーズの発掘

生産管理の農業分野への応用

農業工業分野における生産管理は,日本のものづくりをささえてきました.しかし農業分野における生産管理は,現在でもアナログ的に管理されている部分が多分にあり,ここに工業分野における生産管理を応用させ,農業の新しいあり方を探索し提案していくという壮大なプロジェクトです.

工学,自然科学,経営学,社会学といった,文系力と理系力を総動員させた仕組みづくりに挑戦しています.

IT活用による地域貢献

弊研究室では,地域連携および地域貢献活動の一環として「ITを活用した問題解決」をテーマとして活動に取り組んでいます.

2020年度は4年生の卒業研究として,跡継ぎがいないために惜しまれながら廃業してしまった喫茶店のカレーを,経営工学のアプローチで復活させるプロジェクトを実施中です.